巴里便り~今昔★オートクチュール修行@70年代

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時給

1974 年12月10日(火)
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≪2013年12月10日 @ ベルリン ★ 独逸木工細工≫
皆様、如何お過ごしですか~?? 未だ余り寒く有りませんが天気は良く有りません。  最近、巴里では非常に悪い風邪が流行って居ます。  人に因っては40度以上の熱を出し、背骨が痛くなったり咳が激しかったり~~  アトリエではマダム・シモンヌが二週間欠席。 家族全員枕を並べて寝ていたそうで、今日から出勤しました。 代りにシェフのマダム・セシルが風邪で向う一週間の病欠、ダニエルも早退。 アトリエは窓が無い為、空気の流通が良くないので困ります。

今のアトリエに移って大きな仕事机に三人がゆったり~ 仕事の方は順調で前に比べると、別天地。  シェフが色々気配りして呉れて 『 何でも勉強~』 と色々新しい事を教えて呉、任せて呉ます。  少々無理かな~と思う事でも 『 出来るからやりなさい~』 と言えば何でも兆戦しています。  昔、良くお母さんに 『 何でも経験~ やれば出来る~』 と云われたのを思い出しながら~~

先日も一つ直しが有りました。  是は時間的に考えても無理な上、私達の領分では無い既製服の直し~  仕事自体が我々の担当では無いのです。  マダム・セシルは私と同じで頼まれると無理してもやる人、断れないお人好。 勿論、私にお鉢が廻って来ましたが、残業、早朝で何とか時間までに仕上げました。

良く冗談交じりに 『 マダム・セシルに付いて行くと不可能は無いですね 』 と笑います。お人好しの彼女を見て部下の方がいらいらして忠告しています。 『 我々は貴女が与える仕事は何でもします。 でも貴女自身の為に忠告します 』 と言って、余り無理な仕事を全面的に引き受ける時は、年長のマダム・シモンヌが意見します。

本来、我々の仕事は、プレタポルテのオリジナル見本を作り、型紙と一緒に縫製工場や、外国のライセンス契約に向けた仕事です。  名前だけは 《 テッド・ラピドス・モデル・インターナショナル・プレタポルテ 》 とすごい名称が付いています。  10月末には日本の百貨店向けの子供服を作りました。 大人並みに時間が掛るものです。 

是が本来の仕事なのに、オートクチュールのお客様から、挙句の果て既製服のお直し迄。 オートクチュールはマルタの領分ですが、お客様が『 マルタは嫌です 』と断るとか。其処でアトリエ・マルタの作った洋服の直しまで廻って来る始末。 そんな訳で我々のアトリエは大繁盛。 アトリエ・マルタは益々《 開店休業 @ 私事場 》です。

思う存分働けて多種多様の仕事が一度に学べ~ 気持ち良い毎日が送れています。 今月からお給料も上がります。  昨日、マダム・セシルが副社長に頼んで呉ました。 セシル曰く 『 仕事は上手だし真面目で良く働く 』 と昇給を頼んだとか時給8フラン25から9フランになりました。 時給なので月毎に違いますが、月平均173時間で1557フラン ( 約9万円 )、フランスでは低額所得者ですが~仕方有りません。  物価も高くまだまだ楽は出来ませんが、毎日を充実して送れる程、嬉しい事は有りません。 先日も皆とお給料の話をしながら 『 こんな安い給料だけど何故かこの職業、仕事が好きで好きでたまらない 』 と。
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≪ 1974年@アトリエで昼食 ≫
たゞ個人的には~ 何時も日本がもっと近かったら、家族と一緒だったらと思います。 
皆様、風邪には充分気をつけて。 では又。
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by paridayori | 2013-12-10 09:32 | 仕事:仲間 | Trackback | Comments(0)
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夢を叶えた落ちこぼれの巴里修行


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