巴里便り~今昔★オートクチュール修行@70年代

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雲の悪戯描き

    束の間の雨あい 空を見上げると巨大な刷毛で一筆 雲の悪戯描き
     スポットを当てられた様な大胆な気分で スカーッと爽やかに
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by paridayori | 2010-11-29 09:40 | 空:雲 | Trackback | Comments(0)

巴里の街

1971年11月26日(金)
毎日小雨や小雪がちらついています。 巴里の11月は日本の6月の様に雨が多いそうです。 その上寒さが加わる為、小雪やみぞれになるのでしょう。日本は如何ですか? 何年来かの寒波と聞いてますが… 
皆様お変り有りませんか? お母さんの具合はどうですか ?
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巴里は合理化された生活し易い街です。 街の区画は解り易く地図を持ってアルファベットが読めればひとり歩き出来ます。通りには全部名前が付いていて建物の角ごとに表示して有り、片側が偶数、反対側が奇数と言う風に番号が振って有ります。
      
地下鉄は電車が近付くと通路のドアが自動的に閉り、ホームに居る人だけしか乗れません。 危険な駆け込み乗車を防ぐ為でしょう、入口と出口の通路も別れて居てラッシュ時の混雑も避けられ、降りた人と乗る人がぶつかる事も有りません。  
 
巴里の街を見ていますと、地震の無い事がつくづく羨ましくなります。 この古い灰色の石の建物も《人々の心を休める役割を担って居るのでは無いかな?》と思われます。 

外国生活を経験する事は一生を通じてプラスになると思います。自国、自身を見直すにも良い事だと思います。旅行で各国をちょっと見で廻るより、自分の好きな国、関心の有る国で例え一ヶ月でも生活する事は、得る物が多いと思います。こうして他国に生活して見ますと、自国の良い点、悪い点が色々見出されて来ます。 

今日はアリアンス:語学学校の試験でした。合格しないと先へは進めません。オートクチュール店も毎日出掛けて職探ししています。 ギィ・ラロッシュは駄目でしたが、ウンガロは月曜日の約束が取れました。多分駄目だと思いますが。出来ないフランス語と身振り手振りで無鉄砲と言うか図々しいと言うか、自分でも呆れます。

一件ずつオートクチュールの戸を叩いて回ると、こんな言葉も出来ない小さな日本人を相手に、話を聞いて対応して呉る、フランス人の人事担当者の応対の良さが伺えます。 人権尊重の国フランスの《自由.平等.博愛》は国民の心の中に自然と育まれて居るのでしょうか?では又。
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by paridayori | 2010-11-26 05:33 | 街並 | Trackback | Comments(0)

印象派の絵の中へ

 印象派の絵画の中に柔らかく包み込まれて行く様な 錯覚を覚える並木道
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点描のピサロの絵の前で感動に心弾む時の様な 自然との対話
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by paridayori | 2010-11-23 06:10 | 風景 | Trackback | Comments(0)

仮住い  

1971年11月20日(土) 
昨日の朝はアラレが降り10時頃はもう良いお天気でしたが、とても冷たい一日でした。そちらは如何ですか?  
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 私は住まいを移転しました。あと10日間の仮住いですが、一日8フランの下宿、前は物置だった部屋です。 広さは4畳有るか無いかで寝台、洗面所、洋服ダンス(洋服箱)と机と椅子、建物は古く女中部屋の隣。家主はご隠居さんでとてもうるさい方です。ケチと言うか経済家と言うか~何時、追い出されるか解りません。

一番うるさいのが電気の付けっ放し。 至る所にスイッチが有って通った後は必ず消さなければなりません。他にも色々有りますが、まあこれも経験とのんきに構えて居ます。来月から下宿が決まると余り移動出来ませんし、今の内、多くを見て置くのも今後の為、何か役立つ事も有るでしょう。

玄関からサロンにかけては立派なシャンデリア、古い絨毯やソファが置かれ壁には広重や役者絵などの日本画が飾られて有ります。こちらに来て感じるのはどんなに古いホテルでも家でも床はどこもピカピカにワックスが掛り掃除が行き届いている事。華やかな時代には着飾った貴婦人や紳士が出入りしていた様な、こんな館も巴里の良さかも。
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≪LE MIROIR DES MODES:1910≫
街はクリスマスの飾り付けが目立ち始めました。 マルソー通りの並木やシャンゼリゼ通りの歩道の枯木には 豆電球が施され、夜、電気が入ると木に明りの実がなった様に美しい夜景が楽しめます。

今朝、パシィの市場へ買い物に行きましたら肉屋の店先に毛皮の付いた侭の大きな猪や兎、雉など山鳥も其の侭の姿で吊る下っていました。食料品店に並ぶ食材もクリスマス向けでしょう。先日は市場でこの姿を見た後、血の滲むビフテキを食べました。以前だったら食べられなかったでしょう~ 神経が図太くなって来たのかも? 

以上、是からも此方の生活習慣等、少しずつ便りします。 
纏まらない手紙になると思いますが、適当に読み流して下さい。
     
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by paridayori | 2010-11-20 06:35 | 絵画 & 美術 | Trackback | Comments(0)

紅葉の巴里

    雨、雨、雨、、、まるで梅雨の様な灰色の空 灰色の石壁 暗く色の無い街 
      紅、黄、緑、、、鮮やかな紅葉の色彩が美しく映える 11月の巴里 
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時折はっと心奪われるオシャレな景観 時の流れが止ったような静かな散歩道 
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by paridayori | 2010-11-17 06:07 | 風景 | Trackback | Comments(0)

巴里からの手紙

1971年11月14日(日)
東京の皆様、お元気ですか?? 巴里はもう寒い北風が街角を吹き抜けて行きます。私は元気で東京に居る 頃よりのんびりした毎日を送っています。今は凱旋門近くの安ホテルの屋根裏部屋に住んで居ます。
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来月1日からエッフェル塔の直ぐ傍にある高級住宅街の一室に下宿する事にしました。 老夫婦が暮らして居る古い素敵な建物の4階、日本の5階で部屋はとても綺麗です。台所は有りませんが電熱器が有り部屋で少々のクッキングはして良いそうです。トイレは専用、お風呂は週3回位い入れるそうです。 

門限とか規律の厳しそうなお宅ですが、体の悪い時の連絡先を心配して下さったり何かと安心出来そうです。 フランス語を習うのにもプラスになりそうですし。図々しい私の事、言葉が出来ないのに一人で出掛けて契約して来ました。奥様が英国人の為、英語とチャンポンでまあ何とか…

一度目に伺った時、日本人女性デザイナーで「サンローラン留学日記」の著者にお会いしました。 彼女の本を読んでいましたので話が合い一日、一緒に有意義に過しました。 この方の案内で クリスチャン・ディオール、 ギィ・ラロッシュ、フィリップ・ヴネ、エマニュエル・ウンガロ等、巴里の一流デザイナーのブティックを 見学出来 ました。 何処も目の飛び出る様な高級品で、一人では気後れしてしまいそうなお店です。 

運の良い事に、ジヴァンシーの店ではファッションショーも見る事が出来ました。
此方に来て思い掛けない方と知合い大変幸せです。 どうぞご安心下さい。

学校は夜間で午後7時45分~9時30分迄の1時間45分、毎日です。今はアテネ・フランセの復習なので付いて行けますが、その後は大変そう。クラスは外国人ばかり17~8人で日本人は一人。
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今のホテル、凱旋門の近くなので毎日見ています。凱旋門を下るとコンコルド広場、チュイルリー公園を抜けるとルーブル美術館、その先のノートルダム寺院も見学。ポンピドー大統領のエリゼ宮を通ってオペラ座は車中から 来て早一週間ですが車で見物したり… 東京より狭い巴里、大分見物出来ました。

画家の街、雨あがりのモンマルトル・サクレクール寺院の夜景は格別でした。街は石造りの古い洋館ばかり。 自分勝手のフランス語で地図を片手に一人歩き、まごつきながら地下鉄も… 
でも来て本当に良かったと思って居ます。 

ホテルはスプリングの壊れたベッド、寝るだけの部屋ですが、これも又経験かと~
12月迄の辛抱です。 6階迄の螺旋階段は少々シンドイですが… では又を、お楽しみに。
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by paridayori | 2010-11-14 06:02 | 仕事:仲間 | Trackback | Comments(0)

初冬のルクサンブール

11月の冷たい雨にたゝられた昼下り ふと訪れた雨あがりの公園 ひと気も無く 
葉を落とし寒々とした木々のもと 温かな絨毯のような一面の落葉 美と静寂のひととき
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 敷き詰められた枯葉の絨毯~
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by paridayori | 2010-11-10 08:31 | 風景 | Trackback | Comments(0)

東京国際空港からの離陸

1971年11月7日、日曜日、羽田発12時50分。 同日夕刻に巴里着陸。 亥年生れの猪突猛進。 
何も考えず思い立った事を実行するのみ。 若さに任せ将来の展望など持たず。 心に決めて居たのは最高の技術 オートクチュールを学びたかっただけである。 そして自分の亥年中に如何しても渡仏を実現したかった~~~ 

当事一番安いアエロフロート便、片道18万円のチケットを大事に握り締め、月賦で買ったお気に入りの赤い スエードの半コートに身を包み~ 20kgのサムソナイトを持って羽田空港を飛び立った。 どんより曇った日だった。 家族と親しい友人に見送られて飛行機に乗り込んだ… 機体が見えなくなる迄、手を振り娘の名を呼び続けた~ 父親の姿を知る由も無かった~~~
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機内では英語のアナウンスなど一切無い。 例え有った所で解る程の英語力など、持ち合わせて居なかった。 機内には日本人たった2人?? 仕事で渡仏するカメラマンの男性と隣あわせ~ アエロフロートの機内でしっかり覚えているのは、ちょっとやそっとで溶けないしっかり固まった角砂糖だけである。 本当にお砂糖か?とさえ 思った…

途中給油で止まるのはモスクワだけ~と、説明を受けて居たので、飛び立って直ぐに着陸した時は何も解らず、疑問も持たず 『 ここがモスクワか…』 と。 今思い出せない位、印象の薄い場所だった。その後もう1度着陸。  おろされた空港は辺り一面雪に覆われ、軍服に銃を持った兵隊に見守られ~ て居たのでは無く監視されて? 着陸。 ソ連時代のモスクワだった。 連れられて入ったのは、空港と言うより5~60年代の日本の公立小中学校の~ 体育館を思い出させる様な、殺風景なガランとした建物だった。

知らぬが仏と言うのか… 歴史や地理、政治など全て学校にお返しして来た私には、共産圏に危機感を抱くすべも無く~ソ連モスクワが何で有るかなど知る由も無く、見る物全てが初体験 『 へェ~…』 と言う~ 誠にあっけらかんと過ごした 数時間だった。 後で解明したのは、始めに給油に止まった所がナホトカだったと言う事。 でも私だけで無く、仏人の友も同じ様に当事ナホトカでの給油の事情は聞かされて居無かった~と話していた。

やっとパリに辿り着いて飛行機のタラップを降りながら『あ~是が巴里のオルリー空港か』と感激に浸る間も  無く、同乗の日本人カメラマンにホテルの住所を見せると『此処からは随分遠いよ…』と言われ『でも空港の傍のホテルを予約してもらって置いたのですが…』
荷物を持って外へ出ると、思いも掛けず友人が迎えに来て呉て居た。 友人は 『 空港が変って慌てて飛んで来た。 此処はオルリー空港じゃ無い、ブールジェだ!』 と聞かされ~ 宛てにしていなかった友人の出迎えに、救われた思いだった。 然し到着空港の変更等、何のアノンスも無かった様に感じたけれど… 解らなかったのは私だけか???

その夜は凱旋門を背にシャンゼリゼを闊歩した。 色々トラブルずくめの巴里スタート~  回想録
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母が保存して居て呉れた≪羽田空港見送りデッキ入場券≫裏表
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by paridayori | 2010-11-07 07:11 | Trackback | Comments(0)

不安な心境

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by paridayori | 2010-11-05 23:22 | Trackback | Comments(0)
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夢を叶えた落ちこぼれの巴里修行


by paridayori
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