巴里便り~今昔★オートクチュール修行@70年代

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夏らしい陽気

1973年6月27日(水)
暑い毎日が続いています。 今日は夕立の後、少し涼しくなりましたが・・・昨日は32℃。 でも同じ32℃でも東京の様な暑さでは有りません。 乾燥している為でしょう。 日中は日差しが強く~ 焼付く様な暑さですが、不愉快な蒸し暑さがないので皆、喜んでカフェテラスで日光浴。 ちょっと日陰に入れば涼風が心地良く~ アトリエも窓無し~ クーラー無しですが平常と変りません。 でもやっぱり暑さは苦手です。 
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夏になると着るものが気になりますが~ 相変らずワイシャツとスカートで何とか過しています。  作ろうと思って居る内にコレクションシーズン。 先週から又、残業や土曜出勤と忙しくなって来ました。 今週から1ヶ月間は毎週、土曜出勤~  日曜も二回ほど出勤とか~ 今年は7月14日、巴里際の祝日が土曜ですが ~ 出勤との事で皆、不平だらだら。 

この所、アトリエは上手く行っていません。 女性だけの職場なので中々難しい様ですね。 暑いので皆、苛立っているのかも。 まあ、私には関係ないので仕事だけに集中~ 誰にもタッチしない様にしています。 誰の肩も持ちようが無いし~ ある面では最もだと同意出来る事もあれば、ある面ではこっちの方が正しい~と言う感じも~ 何処でも有る職場の問題。 ジヴァンシーのオートクチュールに居た経験豊富な中年のマダム・シモンヌと、若いシェフ・アニタ~ 二人の方法論で其々の主張が強いのです。

私に取ってはそんな事より~ 今回が最後のコレクションになるかも知れないので、より力を入れるつもり~ただそれのみです。 先週はブラウスを与えられたのですが、その仕上げの約束日までの間に他の人の仕事を手伝わされたり~ 自分の仕事の計画が大きくずれ込み大忙しで朝夕の残業。 それでもまあ誰の手も借りず、約束の時間までに仕上げました。 私も仕事に関しては意地が有るので… 
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今週 に入って 『 お客さんがとても喜んで他の注文をして呉た 』 と、販売のマダムが言って呉れた時は嬉しかったです。ワイシャツカラーだったのですが上手く行かなかったので気になってました ~が何とか収まった様です。 褒められるとやる気も違って来ます。 仕事に関しては、アニタが色々任せて呉るので、やり易い面も有ります。 
 
近々例の滞在・労働許可証の返事も来る事でしょう~ どうなる事やらです。 家のさつきも、もう終りに近づいた頃でしょう。 今年は昨年に増して見事だった様ですが… 写真でも出来たら又、送って下さいね。 では、今日はこの辺で――
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by paridayori | 2012-06-27 23:50 | 絵画 & 美術 | Trackback | Comments(0)

水撒き機

1973年6月16日(土)
前から言っていた水やり機、求めて来ましたので送ります。 送る都合も有るので一番小く軽くて簡単なのにしました。  円を描きながら水の飛ぶ範囲は110㎡飛ぶそうですが、先ず是で試して下さい。 今年は庭が大分広くなった様なので、こんなの一つでは足りないと思いますが~  荷物が無事に着く事と少しでも役に立つ事を祈ってます。
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モニックの家へ行ってから一週間。 [お礼状]をと思って居る内に今朝、二コルから便りが届きました。 私の方が書かなければならないのに… 『知り合えて嬉しい、貴女の事を良く理解出来ました。 又、来る様に~泊まった部屋は何時でも空けてあります・・・』 と~ 便箋には小さな花の押花が貼って有り~ 彼女の心遣いを嬉しく感じました。 早速返事を書かなければなりませんが… 仏語の手紙は文法が難しいのでどうも苦手です。
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≪ニコル家の庭≫
二コルは綺麗な娘です。 村の美人コンテストで優勝した事が有るそうですが、顔だけでなく優しい心の持ち主。 彼女達姉妹は物をとても大事にする人達で古い物に対しては余計~ 家具:置物:壁掛け等~ 古い物を磨いたり~ 手を加えて ある物ばかり。  他に手芸にも趣味を持ち殆どが自分達で作ったものです。  物を大切にする彼女達~ 改めて自分の身の回りを見直す心境です。 フランス人皆がそうでは有りませんが 『手造り』 の評価や価値は高いです。
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by paridayori | 2012-06-16 08:38 | 建築 & 内装 | Trackback | Comments(0)

モニックの実家訪問

1973年6月14日(木)
大分ご無沙汰してしまいました。 皆様、お忙しい毎日をお送りの事でしょう。 お母さんのお便り火曜日(12日)に受け取りました、風邪の具合は如何ですか??  皆様、健康には充分気を付けて下さい。

私はこの所、食べすぎ気味で胃の調子が狂ってます。 先々週の結婚式の後 一週間掛けて調子を整えたと思ったら、又、先週末から調子が狂ってしまいました。 実は先週:月曜が祝日だった為、金曜の夜からモニックの実家へ週末遊びに行きました。 列車だったのですが遅れて~ 夜11時半に着く予定が土曜の午前1時に到着・・・ 帰りは火曜の朝5時に 発ちアトリエへ直行~この日は少しハードでした。

滞在経過をお知らせすると… 翌日、土曜は朝食後、モニックと二人で散歩~ 近くに住む彼女の祖父母宅を訪れ2~3時間お喋り。 お祖母さんはリキュール:果物酒の作り方を教えて呉れました。 果物を潰し絞った果汁にお酒と砂糖を入れるそうです。 是で中身の濃いリキュールが出来るとか。 味わったのですが成る程こってりでした。

昼食後はベランダで日光浴をしたり~お喋りしたり~  夕方、モニックと彼女の姉妹~ 皆で近くの川辺を散歩しながら 花を摘んで、美しいブーケ:花束を手に帰宅~ 子供の頃を思い出しました。 夕刻~街へ買物へ、街と言っても車で20分程有ります。買物の後、街の周辺を案内して呉ました。

10日(日曜)の朝5時起床。 皆で海へ行く予定でしたがモニックは風邪で、三姉妹と私の4人でドライブ。 西仏の海岸~ 美しく長く広々と何処までも続く海岸線、、日光浴は二時間位であとは車内~曇っていたのが残念。 のどかで平和な田園風景、夜9時ごろ帰宅。

11日(月曜)はモニックの風邪も少し良くなり、午前中は、お父さんのチーズ工場を案内して頂きました。 そんなに大きくは有りませんが、広い家の敷地内に有る工場で、キャマンベールと言うチーズを作っています。 そのあと昼食迄のひと時、彼女の姉妹弟(姉妹4人&弟1人)とお喋りしながら、化石=アンモナイトを見せて貰いました。 

午後は姉妹4人とドライブしながらお城巡り~ 古いお城は中世を思い起こさせる物ばかり。 日本の様に木造では無いので建直したりと言う手が加わってない為、余計古さを感じさせるのでしょう。 彼女の家はソミューと言って ロワール川の流域で、古城が多く建つ地域。 あちこち至る所に荒れ果てた古城が残っていました。

次に訪れたのはモニックの友人のアトリエ~ 巴里で有った事の有る石の近代彫刻をして居る学生さん、近く展覧会を開くとか。 アトリエには相当数の作品が出来ていましたが、熱心に勉強して居る様です。 

書き忘れましたがこの朝、彼女のお母さんに 『アルエット、アスパラガスを取りに行くから~』 と呼ばれ畑まで 二人車に乗って~アスパラガスを掘りに…  私は籠を持って後に付いて行っただけですが~ 初めての経験~とても興味深く面白かったです。

ホワイトアスパラと言うのは砂地で育ちます。 こんもり盛り上げた砂の上にチョコット頭を出し周りから静かに掘って行くと、真っ白なアスパラガスのスマートな姿が現れます。 もろいので余り乱暴に扱うと途中で折れてしまう為、静かに掘り 進んでいきます。  ホワイトアスパラを地面から掘るのを初めて見ました~  この地域はホワイトアスパラの産地だそうです。
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夕方は姉妹とイチゴ取り~ さくらんぼの木の下で写真を取ったり~ 実は木から真直ぐ口の中へ。 庭に大きなさくらんぼの木が有って深紅の甘い大振りのさくらんぼが鈴なり。 夢の様な楽しい~ 幸せな休日でした。
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≪ニコル家の庭のさくらんぼ≫
彼女のご両親はとても良い人で家の両親に感じが似て居ます。 お父さんは優しく、 お母さんは風采までそっくり~ 小柄で眼鏡をかけ動作や話し方も、私達が子供の頃のお母さんを思い出させる姿でした。  帰りには玉子やチーズ、イチゴ、さくらんぼ、サラダ菜など~お土産まで貰って来ました。
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弟さんは13才、小言を云われているのを見ると思わず噴出してしまいそう・・・ 月曜日、魚釣りに出掛け戻って来たのが夜9時。『何時だと思って居るの? 明日の勉強の用意もしないで…』 何て~ 自分の家族を第三者的に眺めている様で愉快でした。 

お母さんは2年前に足のふくらはぎの血管が切れ、担架で病院に運ばれたとか。 怪我でなく疲労だったそうで、それ以来疲れ易くなった為、姉妹は『週末家に帰ると手伝うの』と云って居ました。 

姉妹も其々趣味が豊かで、モニックの直ぐ下:三女の二コルは今、看護学校の学生で7月に卒業。  パリに来ないで街のクリニック=診療所で働くそうです。 ニコルは生の花を乾燥させた~ ドライフラワーで花のブーケを作るのが得意です。 楕円の大きな額や半楕円の大きなガラスケースの中には、センスの良い素敵な作品が出来ていました。 二コルは花や~美しい物が大好きな優しい娘です。
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≪パスカル作:花飾り60:モニック還暦祝に≫
四女のミッシェルは勉強家。 弟のパスカルはマリオネット=操り人形や、模型の飛行機等、動く物を造るのが好き~ 切手収集はミッシェルとパスカルの趣味。 家の家族同様、各自が好きな趣味を持ち幸せを見つけて行く人達です。

今迄、日本、フランスで色々な人、色々な家族に出会って来ましたが、これ程、似ている家族構成や感覚、感性を持った人達に逢ったのは始めてです。 早く帰り家族と一緒に暮らしたいと、つくづく思いました。
 
このフランスの家族と知り合えた事だけでも、来仏を有意義にして呉れました。 日本でも出逢う事の少ない貴重な友人:家族でしょう。 この旅行で撮ったフィルム、近日中に送ります。  写真が下手なのでどう写っているか解りませんが~ お楽しみに~!!!

昨日、花屋さんで庭の水やり機を見て来ました。 是は単純なもので水の圧力利用した放水機、もし送れたら送ります。 重さ&大きさに因るので当てにしないで待って下さい。 でも是が有ると水やりが大分 楽になると思いますので、何とかしたいと思ってます。

☆ 滞在・労働許可証の件。 昨日、再申請の手続き全て終了、あとは返事を待つだけです。 もうどうなっても驚きませんソロソロ眠くなって来たのでこの辺で、又書きます。 お体には充分気を付けて…  返事の心配は良いですが~  やはり手紙は嬉しいです…
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by paridayori | 2012-06-14 08:29 | お菓子:食 | Trackback | Comments(0)

結婚式

1973年6月5日(火)
皆様、お忙しい毎日をお送りの事と存じ上げます。 私の方はまあまあの毎日です。 『 時が解決して呉る』 『案ずるより産むがやすし』 と何時も、お父さんの言う様にその通りだと思います。 先週一週間は本当に憂鬱な毎日でしたが6月2日無事結婚式も終わり今は又、元通りのんびり~です。 

さて憂鬱の種だった結婚式のお知らせを少々。 一言で言うと 『 狂っている 』 としか~ 言い様が無いです。 花嫁さんはものすごく綺麗だったけれど~ 土曜の午後3時、オデッタさんと一緒に花嫁さんの家へ、其処から 3時半市役所へ婚姻届を出しに。 此処では結婚証明書を受けるカップルのラッシュ~ フランスでは最寄の市役所で、新郎新婦~双方から 選ばれた立会人のもと市長から直接、結婚証明書が交付されます。  式典を行う同じ部屋に他三組の新郎新婦と列席者が後々続いていました。
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その後、式を挙げる教会へ~ 式が終わった後、教会の裏手の広い庭で数人ずつのグループが出来、其々お喋り。 新郎新婦が思い思いに輪へ加り挨拶、祝福されお喋りに興じます。是は教会だけに出席した招待客、友人や近所の人達の為の催しです。 巴里の6月は明るいので夕方7時頃まで続きました。 其処から一度花嫁さんの家へ。 
       
夜9時にレストランへ~ 深夜12時過ぎまで食事。 その後、歌ったり、踊ったり、お喋り & ゲーム等で楽しみ、レストランを出たのは午前5時~ 既に夜が明けていました。 其処から又、花嫁宅へ移り~ 身内と親しい友人で軽い食事。  私達、数人の友人は此処で別れて帰りました。 家へ戻ったのは翌日6月3日、日曜の朝7時。
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オデッタさんの話ではその後、新婚の家へ移動、終ったのは午前11時だったそうです。 全部で20時間の結婚式。 何とも想像を絶する結婚式の長さ、私が参加したのはその内の16時間。 辛い月曜日になりました。

然し役所の婚姻届から終り近くまで親類同様の扱いをして頂き、 巴里郊外の結婚式がどう言う風に行われるのか、知る事が出来た事は良い経験でした。 花嫁、花婿の両親共にとても良い人達で、新郎は以前~二度程逢った事が有るので全然知らないより親しみが有りました。 

招待客でさえコチコチに緊張(私だけかも?)してしまう、日本の結婚式よりリラックスして楽しく愉快です。 結婚衣装は、お色直し等の面倒な事は無く、真っ白いウエディングドレスで役所の婚姻届から、家に帰り着く迄、全て一枚で通します。 経済的で良いです。

何時間も着ない衣装に高いお金を払うより、15時間以上着て居る衣装の方が経済的。 こんな所はフランスの形式張らない結婚式の方が好きです。 結婚する時は日仏両方の良い所をとって、形式張らないものにしたいですネ。 早く相手を見付けないと~?! 

場所を移動する時はレースのリボンを結んだ車の行列なので、一目で結婚式の行列と解り~ クラクションを鳴らしながら通り過ぎる為、すれ違う車もクラクションで応答… 待ち行く人々も振り返り~手を振り~ 皆に祝福される結婚式です。 
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挨拶&祝辞と言う~ かしこまったものが無いのも気分をリラックスにさせるのかも~ 一週間の憂鬱も一日で晴れました。そして一週間、降り続いた雨もカラット晴れ上がり今日まで晴天が続いてます。 一番良い気候です巴里の6月は… 
 
来週からは又、オートクチュール・コレクションの仕事開始です。 来月一ヶ月働けば8月はヴァカンス。 時が駆け足で 去って行くようです。 では又便りします。
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by paridayori | 2012-06-05 06:04 | 行事 | Trackback | Comments(0)
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夢を叶えた落ちこぼれの巴里修行


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