巴里便り~今昔★オートクチュール修行@70年代

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春の息吹

1974年3月29日(金)
2~3日前、歩道のマロニエが色ずき始めたのに気が付きました。 気に掛けていたのですが知らない内に~ きっと週末の晴天に芽を吹いたのでしょう。 新芽の薄い萌黄色に霞を掛けた様に、ふんわりさわやかな朝でした。
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お便り荷物頂きながらご無沙汰して居ります。 皆様、お変りなくお過ごしと存じます。 ロンドン行きを控え何と無く落着かなかった上、月曜から毎日一時間ずつ残業であっと言う間でした。 学校の休暇中は早く家へ帰れると思って居たのに… 
送って頂いたテープ、楽しく聴かせて頂いてます。 和江さんの素晴らしいエレクトーン演奏に一日の疲れを癒され、聴く度に深く吸い込まれて行く様です。 ニニ・ロッソのトランペットで 《 軍歌 》 も、お母さんが口ずさんで居たのを思い出しながら聴いてます。 アラン・ドロンの 《 パロール 》 はアトリエでも良くラジオで流れますが、夜一人で聴くのはムード満点。フランス語で 『 何と君は綺麗なのだろう 』 と言われると一人、クスクス笑いながら照れてます。 この週末、聴けないのが残念~

[ お城の本 ] や [ 浮世絵の本 ] は未だゆっくり見てませんが、日本で旅行の経験の少ない私には、西洋のお城に勝るとも劣らない美しい建築様式は目を見張るばかりです。

明日はいよいよ出発と言っても月曜の夜にはもう帰って来ているのですから、京都、大阪へ行く様なもの。 ヨーロッパは隣国が近くて良いですね。 二年前の四月下旬に初めて ドイツ・フランクフルトへ~  昨年は二度スイスへ~  今年は イギリスへ~  日本を発つ時は巴里が精一杯だったけれど・・・ 

物価上昇は巴里も変りなく相変らず貧乏なお針子さんです。 然し倹約しながらこうして旅に出る楽しみも。 私に輪を掛けた 節約家のフランス人と一緒だから 又、倹約旅行になるでしょう。 彼女に 『 幾らくらい掛るかしら~?』 と尋ねた所~ 『 買物すれば幾ら有っても足りないけど…』 とごもっとも。 旅行者の中で一番お金を浪費して行くと言われる日本人には耳の痛い答えでした。

まあ彼女の言う通り旅行は買物では無いですね、目的にも因りますが。 一般的には見聞を広める為、だとしたら買物は二の次? フランス人は行こうと思えば陸続きなので、何処でも直ぐ旅行出来るし~ とは言う物の、ダニエルは外国旅行は今回が始めて。 モニック姉妹は未だ一度も、何処の国民も同じで趣味にも因りますネ。 私の様に日本で余り旅をしてない人間もいれば、友人の様に年中日本中旅して居る人も~

今週は目の回る様な忙しさだったので、気分転換して来ます。 帰って来てからゆっくり便りします。 今日はこの辺で。
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≪ 高級ホテル☆クリヨン☆工事中に描かれた騙絵~ :コンコルド広場 @ 巴里 :2011年春≫ 
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by paridayori | 2013-03-29 23:15 | 絵画 & 美術 | Trackback | Comments(0)

運命 & 宿命

1974年3月24日(日)
3月21日から春ですネ~ そのせいかこの2~3日、良い天気が続いています。 皆様お変り無くお過ごしの事と存じます。昨日、明君からの便り受取りました、有難うございます。 荷物の方は未だ届いてませんが、きっと今週中には着くでしょう
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≪ AF 機:上階席からの眺めは子供の頃に見た映画 “ノンちゃん雲に乗る” を思い出す*2013.3.16≫
ロンドンへは、3月30日(土) の朝早く飛行機で発つ予定です。 仰る様にドーバー海峡を舟で渡りたかったのですが時間の関係で~ 夜行で11時間、其れに船と言っても汽車ごと乗船。 短い日程なので疲れきって向こうへ着いて、一日棒に振るのはもったいと思い~ ストや霧の心配も有りますが、パリ―ロンドン間は毎日、相当数の便が往復して居るので、 大きな支障も無いでしょう。

汽車の往復230F、飛行機の往復220フランで、料金的にはどちらも変りませんが~  時間的には汽車の往復22時間、飛行機の往復2時間です。 飛行機は酔うので余り好きでは有りませんが、友人と二人なら気も紛れるでしょう。  此の便りの着く頃はもうロンドンかも~?! 

先日の飛行機事故の話は私も聞きました。  日本人の団体とか~ 日本人が大分乗って居たそうですネ。 肉親が涙で 『 土を持って帰る 』 ~と話していたとか、皆、TVのニュースで見た様です。  然し人間の運命って宿命ですネ。  飛行機事故に限らず、人間はあらゆる点に於いて常に生と死が付いて居ます。 其れを恐れて居ては何も出来ません。

その為、日々を充実させなくては、此の貴重な時間に対して申し訳ないと思うのです。  仕事だけで無く全てに対して~ 仕事、遊び、趣味、ぼうっとして居る時でも、自分が後で後悔しない様に過す事が、一番と思います。 

日本に居る頃の私は充実して生きると言う事を、仕事で自分を追い詰める事と思い違いをしていました。 のんべんだらりと時間だけ掛け、何時間仕事をして居た~と言う 《 仕事と言う名 》 に満足して居た様です。 然し人生とはそんな物では 無いのですネ。 仕事にも遊びにも~ 全てに時間を振分け、其々を充実させる事に有るのですネ。 

巴里に居て自分を素直に見つめ、自然な生き方が出来る様に考え方が変って来た様です。 良く日本人の友人と学校の帰りに話す事ですが~ 自分の時間は徹底的に自分の為に費やす欧州人、自分の生活を大事に過して居る様です。   時には其れが、エゴイストと見られる事も有るのでしょうか~~~?!
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≪NYセントラルパークを眺めながらの朝食は大らかな気分になる*2013.3.18≫
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by paridayori | 2013-03-24 02:12 | 風景 | Trackback | Comments(0)

春の気配

1974年3月17日(日)
大分日も延び春の気配を感じる今日この頃ですが、気温は低く寒い日が続いています。 この週末、昨日、今日と曇って憂鬱憂な天気。 昨日は久しぶりに午後から印象派美術館へ行きましたが、今日は12時頃迄、寝ていました。 先週は 殆ど毎晩午前2時の就寝だった為、睡眠不足です。 私は寝だめが出来るので今週は頑張れるでしょう。 
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≪市場の花屋さん@ウィーン*2013年3月1日≫
20日は又、フランス語の試験。  今回は三ヶ月目なので今迄やった所全般に渡ってのテスト。 頭が悪くて何回やっても駄目ですが、まあ何とか通い続けています。 宿題に良く出る短文作りは大の苦手。 昔、国語の短文作りでさえ頭を悩ませたのに。 

でも最近はフランス語で考えたり、想像したり出来る様になったので、何と無く好きになって来ました。  家で幾ら考えても出来ないとアトリエで、仕事中に頭の中で考えた事を、ちょこっと紙にメモして、後でダニエルに見て貰います。 彼女に 直してもらった後、教室で答えています。 

シェフが違いアトリエも違うのでダニエルと一緒に仕事はしてませんが。 シェフ同士の仲が悪い為、私とダニエルの二人仲が良いと、何かおかしな雰囲気です。 マルタもセシルも感情が激しくライバル意識も強い為、難しいです。 ダニエルとは昼休みとコーヒータイム(50サンチーム玉を入れるとイタリアの濃いエスプレッソが出て来るコーヒーの自動販売機が設置されて居ます)と、帰りが一緒。 

仕事や学校の話し~ 勿論オシャレの話から減量の話、其の他、色々お喋りします。  会話の途中で話し方、文の構成を注意して呉ますので、個人教授を受けている様です。  他の人は誰も直して呉ません。 日本語もそうですが、文法的に言葉使いを注意したり読み書きを教えるには、やはり少々知識が必要なのでしょう。 お陰様で最近は皆に良く話せる様に
なったと褒められます。 

さて財政ですが、今迄は日本からの持参金を引出す一方でしたが、此処 2~3ヶ月 は僅かながらでも入金出来る様に なりました。  飛行機代も貯めてなくてはネ。  安い給料でケチケチ生活ですが食費が安い為、巴里は暮らし易いです。 給料は上らず物価はどんどん上昇中、是は日本と同じ。  でも部屋代、食料品は巴里の方がずっと安いのでは無いかと思います。 

話は変りますが~ イギリス行きの予定は来週末、29日(金)か30日(土)に発つ、つもりです。
では又、今日はこの辺で。 お身体に気を付けて、お過ごし下さいませ。 
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by paridayori | 2013-03-17 05:03 | 花:植物:自然 | Trackback | Comments(0)

外国人労働者制限

1974年3月12日(火)
春が直ぐ其処で足踏みして居るのか、まだまだ寒い日が続いています。 皆様、お元気でお過ごしの事と存じます。   和江さんのお便りと写真届きました。 有難うございます。 この所色々な事に追われる毎日です。 したい事が一杯~  と言うか昔からの悪癖とでも申しましょうか、そこら中に仕掛り仕事ばかりです。

スカート三枚、三週間前から裏地が付くのを待っています。 裏地が付けば仕上るのに。 今週の日曜日には、チョッキを編始め前身頃はだいたい一日で編んだのですが、後ろ身頃は昼休みに。 読み始めた 《 サラ・ベルナールの一生 》 も数頁の残りを毎晩、床の中で。  学校の宿題、書取り、暗記、読みは必ずしなければならないし、欲張りは相変わらず  です。 やれやれ、この目まぐるしさは当分続きそうです。 
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お父さんの ≪ お花屋さん ≫ と同じ親子ですね。  今年のサツキも又、見られそうも無くて残念です。 写真を見ながら年々立派になって行く庭を想像しています。

さて今月末から来月初めにかけ イギリスへ旅行するつもりです。 アトリエの友人ダニエルと行く予定で~まあロンドンが主になると思いますが。  飛行機は余り好きで無いので汽車と船になるでしょう、ドーバー海峡を渡って~  今年は少し旅行したいと思っていますが、暇なしお金なしで有るのは欲だけ? 世界旅行は一生の目標…と夢物語はこの位にして。 
在仏も中々難しくなって来て居る様です。 フランス自体が不景気の為、外国人の締出しに乗り出していると云う噂も。  今迄、日本食品や日本人観光客向けお土産やさん等は、労働許可証が無くても何とか闇で働けた様ですが、最近は人数も制限され強制送還等の例も有るそうです。 

幸い二年間駆けずり回ってやっと手にする事が出来た、労働滞在許可証。 今は何処の国の人に対しても殆ど許可が  下りないそうです。 その為、日本の商社や企業の現地法人等では労働許可証を取得して居る、フランス語を話せる在仏日本人を雇って居る様です。 

振回された二年間、今思えば悩み苦労した甲斐が有ったのかも知れません。 まぁ~報いられた様です。 あの時、許可証が取れなくて安易に働ける所で働いていたら、今頃、人員整理や強制送還と言う憂き目に逢っていたかも~   人間、楽して安易に妥協してはいけないのですね。
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≪暇にあかせて~ 好きな天然素材で編み物に勤しむ~≫
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by paridayori | 2013-03-12 00:11 | 自作:ファッション:小物 | Trackback | Comments(0)

雪が怖い~?!

1974年3月1日(金)
今朝、窓を開けると吹雪。 昼近くには5~6㎝積り未だ降り続けていました。 朝、出勤前に銀行に寄った時アニーに逢い『明日、遊びに来る様に』と誘われたのを思い出しこの分では~とモニックに電話しました。 『 若し雪が沢山降ったら~ 』 と~ 彼女は 『 雪が怖いの?日本は雪無いの~? 』 と冗談言ってました。 
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≪ ウィーン市庁舎前:施設スケート場のマスコット?! ☆ 白くま君 ★ 2013年3月1日 ≫
仕事が終り外へ出ると 『 まあ恥ずかしや!』 雪などきれいに解け流されていました。 僅かに路上駐車の屋根に残っていましたが、空は晴れ渡り昼の状況から全く想像出来ませんでした。 今週の初め頃から日の暮れるのが大分遅くなり、退社の夕方7時頃迄薄明るく街燈がともるのも7時です。  さて明日は恥を忍んでモニックの所へ。 

今朝、コンセルジュ=管理人が小包みを届けて呉ました。 オデッタさんからの誕生祝いでした。 叔母さんは何時も忘れずに居て呉れます。 アフリカ人形でアフリカ特産の黒い木を彫った置き物でした。 彼女はアフリカが好きで、アフリカの置物を沢山集めています。 暖かい心遣いに感謝、昼休みに電話してお礼を言いました。

2~3日前はソミューの二コルから、誕生祝いの手紙を受取り、これも感激していた所です。 何と優しい心の人達なのでしょう。 日本に居ても家族以外から誕生の祝福も無ければ、自分自身も他人にそうした事は余り有りませんでした友人間でも~照れくさく苦手だったのかも~* 姉妹の様に細かい気配りの出来る人間で無かった様です。
 
この様な暖かい愛情を家族以外の人から受ける喜びをフランスに来て何度経験したか解りません。 日本では、余り環境に左右されずマイペースでしたが、今、一人異国で他人の愛情に囲まれた環境に恵まれ、自分も心遣いの出来る暖かい人間になって行きたいと思います。 
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≪ ウィーン * Demel * の美味しいお菓子で一人誕生祝い~ 2013年3月 ≫
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by paridayori | 2013-03-01 02:55 | お菓子:食 | Trackback | Comments(0)
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夢を叶えた落ちこぼれの巴里修行


by paridayori
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