巴里便り~今昔★オートクチュール修行@70年代

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病は気から~

1975年3月22日(土)
今週一週間、雪やらみぞれ~ 雨と降りっぱなしの寒い日々が続き、こんな天候の悪い時は傷口がうずくようです。
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≪ 2010年 トラファルガー広場 @ ロンドン ≫
昨日、田舎のおじいさんに便りを書き今日、出しました。 遅れ馳せながらも一応~ お悔みの手紙を。。。家からお婆さんの亡くなった知らせを頂いた頃から、何と無く盲腸が痛い様な~ 肝臓がおかしい様な~ 変な気分の毎日でした。 でも私の場合は 「 病は気から 」 が多分に有るので、自分でも本当に痛いのか~¿? 気のせいで痛い感じがするだけなのか~?と、医者に行くのも不安でした。

手術した後でさえ、余り気分がさっぱりして居るので 『 若しかしたら間違えじゃないか~¿? 』 『 取る必要なかったのでは~¿? 』 等、色々考え巡らせました。 枕元に置かれた自分の盲腸を眺めながらも・・・ 退院するなり医者に行き、疑問を解きました。 先生に質問した所 『 とんでもない~ 逆です、もし我慢していたら手遅れで、お腹の中で破裂していた~ 』 と言われ、『 本当に盲腸だったんだ~ 』 と安心した次第です。 変な安心の仕方ですが・・・

昔から 《 病は気から 》 は、私にとっては本当に微妙です。 誰かに 『 たいへん 』 と言われると急に気になり、何でも無くても具合が悪いみたいに思え~ 逆に 『 たいした事無い 』 と言われると少し具合が悪くても、直ぐ治ってしまう感じがするから、全くいい加減です。 

入院している時、つくづく 『 フランス語で良かったな 』 と思う事が沢山有りました。 日本語に訳すと言い難い言葉や言い難い事。 若し日本の病院で先生や看護婦さんに対してだったら、言わずに我慢してしまいそうな事でも、平気で大きな声で言えるので、其の点、楽でした。 フランス語だと何と無くユーモア、愛嬌が有って…
 
手術後フウフウ苦しんでいた時、意識がもうろうとしながらも、フランス語で 『 こんなに騒いで~ 唸ってご免なさい 』 を連発しながら唸っていました。 入院した日と手術の後、3日間は三台のベッドの真ん中でしたから、両方の患者さんに謝りながら、ハアハア苦しんだ訳。 その時 『 そんな事、構わないわよ~ 皆、同じなんだから 』 と言われ安心して続けて居ました。 

入院中は殆ど困る事も無く言いたい事言い、何の気兼ねもせず気楽な患者でした。 モニックに電話した時 『 癒着とか何かと心配なんだけど~』 と言ったら、『 盲腸は盲腸、そんな余計な事まで考えなくて良い !! 』 と叱られました。
 
保健組合の許可も下り、ソミューで休養する事になりました。 モニック姉妹は月曜日が復活祭の祝日の為、連休を利用して金曜日の夜から行きますが、私は一足先に~ 来週水曜日頃に出掛けるつもりですが、その前に家に電話するかも フランスでは、病気療養の欠勤中は自宅から離れる時、保健組合に申請して許可を取ります。 許可無しに出掛けて保健組合の抜き打ち訪問が有って、留守の場合は休暇中のお給料が、支払われなくなります。
 
来月4月1日からは仕事に戻るつもりですが、こう長く休むと生活が不規則になりがちです。 まあ一週間前までは病院でしたが、家に戻って来てから毎日雪降り。 床に居る時間が長いので夜、眠れなくて困ります。 

盲腸の切り口は約5~6㎝でお腹の丸い線に沿って切ったので、良くなれば余り目立た無い様です。 まあお腹ですから目立っても隠れても関係ないですが。 

春とは言え未だ未だ気候が不順です。 皆様、お体に充分気を付けてお過ごし下さい。では又。
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≪ 2014年3月9日 巴里 @ サンジェルマン・デ・プレ * Jean-Philippe Delhomme 画 ≫
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by paridayori | 2014-03-22 05:06 | 絵画 & 美術 | Trackback | Comments(0)

入院中の状況

1975年3月18日(火)
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≪2014年3月19日 朝日を浴びる魔天楼ビル街 & セントラルパークを一望に臨む PARK LANE HOTEL @ NY ≫
昨夕、夕焼けが美しく、今日は良いお天気かと思ったら朝、窓を開けてびっくり。  巴里の屋根が一面に真っ白~ 粉雪が舞っていました。 でも昼からはお天気が良く~ 今日も又、美しい夕焼けが遠くの空を染めています。 とても冷たい一日でした。 

昨日に続き、今日も色々な手続きで半日歩いて来ました。 午前、午後と、計5時間の外出。 未だ少々疲れる様です。 寒いので体をちゞめて歩くせいでしょう。  昼頃~ 用事が有り入院していたクリニックへ行き、同室の患者さんを見舞って来ました。 この方、35才の主婦ですが腸の手術をして、今回で10回目と言うキャリア。 私は水曜日に手術して~ この人は金曜日だったのですが、金、土、日と3日間、体中、管だらけ~ 細い体の人で助かるのかと思う程でした。

すごく元気の良い人で~ 月曜日頃からしゃべり出したら、まあにぎやかな事。 でも手術の先輩だけに色々教えて呉たり~ 心配な事、解らない事、聞く事が出来て助かりました。 例の如く怪我や病気に弱いのは相変わらずです。 

土曜日抜糸の時も、痛く無いのに大袈裟にふうふう言って~ ちょっと血が出て来たら大丈夫か心配して笑われました。  今は何の糸を使うのか、抜糸の必要は無く放って置いても、自然に解けてしまうそうです。

病院も色々な患者が居り~ 時には睡眠不足になります。 まあ昼間良く眠れましたが・・・ 入院したクリニックは総合病院で外科、内科の手術を行います。 余り大きくは無いですが、相当良い医師が来ているそうです。 殆どの外科医師が自分のクリニックを持って居て、他のクリニックも掛け持ちで~ 週に何回か患者を訪れています。 

ここの院長は毎日~ 患者を見舞っていました。 約百人近く収容出来るのでは無いかと思います。 部屋は3人部屋で~私が入った時、前述のマダムと左ひざを手術した、フランス人のマダムが居ました。

この人は一ヶ月の入院だったとかで~ その週末退院しました。 日曜日は二人になり~ 月曜日の夕方 54才のマダムが、やはり盲腸の手術で入院。 でも可哀想に私より余程気が小さいのか、火曜日~ 手術前夜は、うなされていました。 手術後も昼間は良いのですが、夜になると始るので睡眠不足。 その人、木曜日に一人部屋に移りました。

土曜日の朝、ベルギーから来た若い女性が、鼻の整形手術の為~ 入院しました。 この晩も一晩中この子がうなって居たので、またまた睡眠不足。 まあ手術の後は私も相当激しく苦しみましたので、人のこと言えませんが。 整形手術の為目鼻を包帯されたこの子は、口から息をするので~ 喉が相当かわくらしく、目が見えない不安から絶えず時間を聞いて~時々悲鳴を上げていました。

この静かな寝ぐらに戻り、一人 【 春眠暁を覚えず 】 の如く眠りこけています。 病院に居る時も手術の後、良く眠るので、皆びっくりしていました。 問題は入院費ですが、一切請求書されませんでした。 普通の人より2日も多いのに。 盲腸は全額保健で負担されるそうです。

因みに、この整形をした女性の一日の入院費500フラン(約三万円)だそうです。 是は病気では無く、エトランゼ(外国人)で保健も効かない為ですが~ 若し保健が無かったら私も、こうしてのんびり入院してられなかったでしょう。 完全看護で待遇も良く、良い人達に囲まれ悪くない入院生活でした。 では又。
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≪ 2014年3月20日 ミキサー車も星条旗色 @ NY ≫
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by paridayori | 2014-03-18 21:58 | 風景 | Trackback | Comments(0)

退院

1975年3月17日(月)
青空なのにすごく冷たいと思っていたら午前中、一時あられが降りました。 でも今、窓の向うを眺めたら夕焼け。 明日も良いお天気になると良いのですが~ 色々ご心配お掛け致しましたが昨日の午後、やっと退院しました。 普通一週間から10日間の入院ですが人より余計な事が有った為、12日間でした。 

余計な事とは、アレルギーで~ 何が原因かは解りませんでしたが、例の如く~ 所構わず痒く、背中から始って体全体に広がり~ 今は殆ど消え果てました。 病院で毎日ゴシゴシ~トワレット(洗面)をやって居たのですが、アレルギー体質の私には、其れが逆効果で全身に広がってしまったのです。 
 
日本の病院は知りませんが、フランスの病院では毎朝トワレット(洗面)をやらされます。 一人で起きて歩ける人は各部屋に備え付けられて有る洗面所で、起きられない人はベッドのテーブルで。  半身裸で洗面器にお湯を与えられ~ 片手が入るタオルの手袋に、石鹸をつけ体中を洗うのです。 

病院の食事ですが、 朝は一般家庭と変らず~ カフェ・オレ(ミルクコーヒー)か 紅茶~ 其れとビスコットと言う乾燥パンにバターを 塗ったもの。 昼は病気にも因りますが殆ど毎日、ビフテキや他の肉(鳥、七面鳥、仔牛の肉等)に野菜の煮物の付合せ、サラダ、デザート。 夜はスープかポタージュに、ハム、野菜の煮物、デザートと言ったメニュー。 一日中寝ている割には食欲不振にならない献立。 ポタージュ以外は味も悪く無い料理でした。
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 ≪オバマ大統領も召し上がったと伺う~¿?* 絶品のイル・フロタン @ Chez : La Fontaine de Mars ≫ 
退院してこの二~三日は消化不良で胃の具合が良く無いです。 殆ど動かず食べて寝て、ばかりだったので運動不足も有るのでしょう。 今日始めて外出、午前中はお医者さんへ。 先生にお礼がてら色々聞いて来ました。  『 無理をしない様に体を動かし~ 疲れない程度に良く歩きなさい 』 と言われました。 午後は近くまで買物に。

退院後は、30日間の休養が取れるのですが、アトリエの人手の無い折~ そんなにのうのうと休める訳が有りません。 お医者さんに話したら 『 最低でも15日は休養を取りなさい。 私が証明を書けば何時でも仕事に戻れます 』 と言う訳で 今月一杯お休み。
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退院の時は、モニック姉妹に手伝ってもらいました。 アニーの彼氏も一緒で助かりました。 入院時は、旅行カバン一つだったのに、帰りはお花の鉢が3つ。 その他、お菓子や果物、週刊誌等。 

オデッタさんも良くして呉れますが、少々押し付けで過保護。 その上、やきもち妬きでモニック姉妹に対しても~ モニックがびっくりして呆れていました。 叔母さんの息子夫妻、孫娘が知らず知らず~ 離れて行くのも解ります。 偶に逢うのが丁度良い人なのです。では又。
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≪ 一番古い友人* モニック @ 1974年頃 @ 仮装パーティ * アラビアン・ナイト¿? ≫
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by paridayori | 2014-03-17 06:45 | お菓子:食 | Trackback | Comments(0)

盲腸手術

1975年3月8日(土)
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ご無沙汰しました。 手術後三日目、やっと一人で院内を歩いて回れる様になりました。 和江さんは翌日もう一人で起きたのでは? 私はどうも病気に弱い方で幾つになっても甘えています。 でもやはり歩く時は未だ痛いです、昔、腫れ物が出来た時の様な感じに。
 
今週~ 火曜日の夕方、ボストンバックに色々詰め込み~ そう、旅行に行く様な気分で入院しました。 痛み出しての救急手術では無かった為。 お医者様は 『 手術予定日前でも、痛み出したら直ぐ来る様に~ 』 と言って下さいましたが、幸い手術日迄、持てました。

入院した晩は野菜のスープ。 翌日は朝食抜き。 血液検査の後、昼2時頃、車の付いた担架に乗せられて手術室へ。 長い廊下の白い天井を眺めながら手術室に入ると、4~5人の医師が“ベンケーシー”の様な格好をして待っていました。主治医も手術に立ち会って呉ました。
 
このドクター・ブラが、側へ来て手を取って呉たせいか安心して 『 ボンジュール・ムッシュー ( こんにちは先生) 』 と言った後、気が付いたのが自分のベットの上。 胃が空っぽなのと肝臓発作とかで麻酔 ( フランスは全身麻酔 ) から覚める時、相当苦しみました。 夜、注射を打ってもらい翌日まで静かに眠れましたが、もうろうとして船酔の様な気分の悪さの中で、無意識に 『 お母さん助けて~ 』 と日本語で叫んでいました。 

翌日は朝、紅茶、昼と夜は味の無い、コンソメスープの様な長ねぎのスープ。 二日目に、オデッタさんが、お花を持って来て下さって一緒に郵便も届けて呉れました。 クレギーのママからの便りでした。 子供達、二人の写真も同封され二重の喜びでした。 

昨日は和江さんからのお便り本当に嬉しく思いました。 看護婦さん達は皆、良い人で~ 完全看護が行き届いている為、何の心配も有りません。 小さな試験管の様なプラスチックの中に、取出した私の盲腸が入って枕元に置いて有ります。

今年の誕生日は、とんだ誕生日でした。 アトリエのシェフ、マダム・セシルと食事の後、誕生日に~ と、街角の花屋さんで薄いピンクのバラを3本プレゼントされました。 食事も彼女の招待。 夕方六時頃 『 何と無く盲腸が痛い様な感じ~』 と言ったら 『 医者に行きなさい 』 と言われ、店の帰り掛けに主治医 ( ドクター・ブラ ) の所へ寄ったのです。 

7時迄の診療時間を10分ばかり過ぎていたのに、快く見て下さいました。 ひどい痛みは感じて居ませんでしたが、手術する様に言われ今日に至った訳です。 退院すれば又、頑張って働けるでしょう。 10日間の入院と10日間の休養合わせて20日間の休み。 この入院費は全額、健康保健の負担になると思いますし、休暇分も全額支給される様です。 

今年から税金を払ったとしても、少し貯えて置いたので心配は有りません。 その代り相変わらずの貧乏暮らしですが  『 いつも心に太陽を~』 と言った感じです。 秦野の春も、もうじきですね。 お母さんの体の具合はいかゞですか~¿?  お父さん、お母さん、皆様、お体に気を付けてお過ごし下さいませ。
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≪ ノートルダム寺院 @ 巴里 ☆ 薔薇の季節 ♪ ≫
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by paridayori | 2014-03-08 23:22 | 花:植物:自然 | Trackback | Comments(0)
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夢を叶えた落ちこぼれの巴里修行


by paridayori
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