巴里便り~今昔★オートクチュール修行@70年代

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眠れる森の美女

1975年7月13日(日)
昨日に続き素晴らしいお天気です。  今日はコレクション前の最後の休日を利用して書き始めました。  一日中、掃除、洗濯、部屋の片付け、仕掛かりの洋裁も少し。 今、午後8時と言うのに太陽は煌々と輝いています。  この部屋は日当りが良く日没迄、見られます。 遠くの空に日が沈んだ後の空の茜色が美しく何とも言えません。

巴里はヴァカンス @ 休暇に入り半分位の店が閉めています。 久しぶりに市場に買物に行きましたが~ 先週末から明日巴里際まで、三連休のせいも有るのでしょう、休みの店が目立ちました。 街は英語や訳の解らない言葉が聞かれます。 もう直ぐ観光客であふれるでしょう。

景気の悪い巴里、新卒の多い9月、10月には相当の失業者が出ると予想されています。 我々エトランゼ(異邦者)がはびこっていては申し訳ない気もしますが、経営者は外国人を利用する事も有ります。 我々のアトリエは全員一律の給料ですが、同じ店の紳士部門に勤める日本人はイタリア人と差を付けられて居るとか。 黙って居ると割が合わない事も。

帰るまで殆ど暇が有りませんので、何か必要な物、欲しい物は早めに言って下さい。 皆のお土産考えたり、探したりする暇が有りません。  欲しい物は言って頂く方が、考える暇が省けるのでご遠慮なく。  蒸し暑い日本の夏、今から夏ばてが心配です。
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≪2013年 @ トリノ王立歌劇場≫
話が前後しますが~~ 7月1日には友人に招待され五人で、オペラ座バレー団の公演 《 眠れる森の美女 》を、ルーブル美術館の中庭、屋外ステージで見て来ました。 二時間 「 真夏の夜の夢 」 の如く、美しく素晴らしい夢の様な舞台に引き込まれました。  ルイ十四世の古い建物をバックに、華麗な素晴らしい衣装でした。 【 オペラ座の有名ダンサーを一同に集め、踊りを見せる趣旨 】 で行われたステージだけに、素晴らしい踊りを心行くまで堪能出来ました。
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≪2013年10月 @ トリノ*シモン・ボッカネグラ公演中~♪♪≫
良く晴れた日でしたが終演に近い夜11時半頃は、カーディガンを着て震えていました。 仲間全員感動していました。 友人は双子の兄弟で、オーリヤックと言う中央山塊出身の人、彼らも巴里に来て初めて観たそうです。

勿論、私も初めてでしたが、主役を踊ったノエラ・ポントワと言うダンサーの繊細な踊りに惹かれました。 本物のオペラ座バレーを見る機会を得て、帰国前にお土産話が又、一つ増えました。
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≪トリノ王立劇場:正門 @ モダンアート≫
今月は店の仕事に追れましたが、忙しい方が暇を持て余すよりは気性に合って居ます。 夏休み後も、未だ未だ沢山したい事が有ります。 是は家系かも知れませんね。では又。
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by paridayori | 2014-07-13 20:51 | 建築 & 内装 | Trackback | Comments(0)

10日の続き~

1975年7月12日(土)
10日~途中まで書いて眠くなり寝てしまいました。 今朝、飛行機の残金を払い込んで来ました。 詳細は追って連絡されるそうで、切符も10日前に支給との事。 解り次第、直ぐ連絡しますが、便りが入れ違いになっても自分の国へ帰るので、言葉の心配も無し、4年ぶりでも一人で家へ辿りつけるでしょう。
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今日、アトリエはてんてこ舞いでした。  コレクションが始って忙しい所へ、思いがけぬハプニングが起きました。  一緒にイギリス旅行した ダニエルが昨日欠勤、何の連絡も無く一人暮らしを心配して、シェフが彼女の家へ行った所、昨日の朝、メキシコに発ったそうです。 お姉さんが行く予定だったのが、急病で行けなくなり代わりに行ったとか。

何れにせよ行ってしまったもの仕方有りませんが… オートクチュールの一番の山場、コレクション発表のショーを二週間後に控え~ 可哀想なのはマダム・セシル、信用しきって居たゞけにショックは大きかった様です。 私はイギリス旅行の時、彼女達姉妹の適当な性格を見て居たので、それ程、驚きませんでしたが。
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アトリエの仲間は余り彼女を好んでいなかった為、相当批難していました。 改めて信用を保つ事、誠実を尽くす事の重要さを感じさせられました。  多額の切符を無駄にするか信用を失うか、自分がこの立場だったら~¿?  彼女は7月一杯で辞めて、地方の学校に行き、先生になる勉強をする事になって居ました。  『 行ってしまっても構わない 』 くらいに考えたのでしょう。  然し人を導く職に付こうとする人の人格としては、如何なものでしょうか?

彼女は1月のコレクション中にも、マダム・シモンヌと打ち合わせ、辞める約束をして仕事はそっちのけ。 2月末にシモンヌと2人で一緒に辞めましたが仕事が見つからず、腰掛代わりに7月末、試験が通る迄の約束で4月から戻って来ました。

幾ら忠告しても、マダム・セシルは彼女と六ヶ月間、二人で仕事をした期間も有り、絶対の信用を置いて居たのでしょう。  シェフ自身の身から出た錆¿? 人間どこの国も同じです。  私も複雑極まりない人に巡り会ったり、多彩な経験をして来ましたので、人を利用する人間か~¿? 良い人か~¿? の判断は勘が働く様になりました。  転ばぬ先の杖に役立つかも~
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帰国したら相変わらず喋りまくる事でしょう。  この忙しい コレクションを終えれば一ヵ月の夏休み。  既に心は懐かしい日本の我家へ… では皆様、お体に気を付けて。
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by paridayori | 2014-07-12 20:16 | 建築 & 内装 | Trackback | Comments(0)

コレクション準備へ突入

1975年7月10日(木)
又、ごぶさたしました。 何かと予定が詰まって筆不精して居ります。  今週から~ コレクションの仕事に突入で~ 早朝、残業、土曜出勤。  アトリエも慣例の本店移動、暑い中、狭い所に大所帯のすし詰状態~ 最悪のコンディションで仕事をして居ます。
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≪ スペイン広場で澄み渡る青空を見上げると @ 箱庭の様なペンタハウスが~≫
何時もなら、そろそろ頭に血がのぼってカッカして来る頃ですが、今回はアトリエの雰囲気も、和気あいあいで順調です。 7月のコレクションは、1月に比べ気分が楽なのは、後に一ヵ月のヴァカンスが控えて居るからでしょう。  私の頭の中はもう日本へ飛んでいます。
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≪ アンダルシアの太陽の瓶詰~ ¿?!! ≫
日程は8月2日発~ 9月2日帰で、アエロフロート(ソ連航空)便で往復予定です。  この便が一番安く最短距離なので。 日本へ帰ったらのんびりするつもりです。  出発日も夏休みに入って直ぐなので丁度、良いと思います。
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≪ 2014年 ※ ヴァカンス・シーズン開幕 @ マドリッド ≫
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by paridayori | 2014-07-10 06:37 | 街並 | Trackback | Comments(0)
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夢を叶えた落ちこぼれの巴里修行


by paridayori
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