巴里便り~今昔★オートクチュール修行@70年代

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小麦色の肌

1977年8月30日(火)
夏休みもあと一日を残すだけです。 今年の夏は生れて初めて小麦色の肌になりました。 空と海が一体となった青く澄んだ濃いブルーでした。 湿度が無い為しのぎやすく、夏に弱い私もへこたれず、食欲旺盛で、毎日スパゲティーを食べて居ましたが、太った様子も無く健康そのもの、素敵なヴァカンスでした。
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≪ 2004年7月 テラスから眺めるVieux Port :古い港 @ マルセイユ ≫
泳いだあと日に干し洋服着て、潮風に吹かれても体がべとつく事が無い程、空気が乾燥していました。 焼け付く様な陽射しで肌は一日で小麦色、欧州人の好きなブロンズに…

さて今回は単なる観光旅行とは違い、色々な家庭や村を訪れた為、国の習慣やら生活を、垣間見る事が出来ましたが、非常に暑い夏と言う自然を考慮した建築となって居ます。

食生活ですが主食となるスパゲティは小麦がとれ、トマトは太陽で真っ赤にうれ味が濃く、オリーブ油で料理。 これで腹六~七分目、満腹です。 これ等は全て自給自足。
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服装でちょっと気になったのは、年配の女性に黒い洋服を着た人が多く見られました。これは島の習慣で、家に不幸が有った人は黒を纏うとか。 それにしても、この暑い夏、黒のコートに黒のスカーフを頭から被り~ 黒の靴下と言ういでたち、古い習慣が未だ根強く残っている事を感じさせます。

この島は、信心深く、村の中や家の中にもキリストを祭った小さな神棚の様なのを、見かけました。 是は日本の神棚や仏壇と同じでしょう、フランスでは殆ど見られませんが。 国、村の伝統習慣は其処に生まれ、育ち、生活する者にしか理解出来ない事もあります。 
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≪2004年7月 夏の強風*ミストラルに波しぶきを上げ荒れ狂う夕暮れの海 @ マルセイユ ≫
若い世代の人達が日本を良く理解し、良い伝統や習慣を受継いで、行かなければならないでしょう。 それでは又
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by paridayori | 2016-08-30 18:04 | 風景 | Trackback | Comments(0)

シシリアへの旅

1977年8月27日(土)
二週間の太陽との生活も、あっと言う間に終り、昨日家へ戻って参りました。
今朝、明君からのお便りいたゞきました。 有難うございます。

シシリー島へ出発の前夜、友人の家へ泊り翌朝早く彼らと、イタリアへ向けて出発。 オートルートをひた走り~ スイス経由でイタリア入りです。 陸続きは良いですね。 巴里を発ち:途中スイスの湖畔で休憩を取りながら、其の日の内に、モンブランのトンネルを抜け、イタリーに入りました。
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何と無く〈雪国〉の一節を思い出し「長いトンネルを抜けると其処はイタリーだった…」と言う感じで、スイスとは全く違った風景でした。 其の晩は、北イタリアのボローニャで一泊。 二日目はオートルートを南下してナポリで一泊。 オートルートが空いていた事と、思って居た程の暑さで無かった為、快適なドライブでした。
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≪ 2016年7月 ミラノ~ 巴里間:伊仏国境の雄大なアルプス越 @ 素晴らしい光景 ≫
只、イタリーとは言え、ずっとオートルートですから、地図上でこの辺がローマ~ とか言われても街が見える訳では無く、教会のドームや鉄塔が遥か遠くに僅かに見えるだけ。。

3日目はフェリーでシシリー島へ渡りました。 乗船時間は約20分。 もう一人の友人 = ニコラとの約束場所:カタ-ニアへ着いたのが午後四時。 其処で私はピノ夫妻からニコラ夫妻に引き渡され町を少し見学しながらニコラの村へ~ シシリー滞在が始りました。

フェリーの船着場から、ニコラとの約束場所へ行く途中、オートルートで一台の車が炎上していましたが、暑さの為、良く有る事だそうです。 そして日中、午後3時頃は辺りに、人っ子一人見かけず、何処の家の窓も鎧戸が閉められ、まるでゴーストタウンの様でした。暑い為、昼寝の時間だそうです~が、始めての私には異様な光景でした。
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翌日はニコラの村へ出掛けましたが、村は丁度、小祭りで目抜き通りは賑っていました。道行く人々は始めて日本人を見る様で、何処でも人目は避けられず、思わず噴出しました。 着いてから3~4日後に、タオルミナと言う海岸へ行きました。 その水の綺麗さ~ 何処までも透き通る水の青さに感激… 6年~?ぶりに水着を着て心行くまで泳ぎました。 この海岸は入江になって居て波も立たず、体も軽く浮き、人も少なく思い切り泳げました。こんなに泳げたかな~と不思議でした。

一度は火山のある島へ渡り、熱い海水が噴出したり、美容の為、硫黄の土の中に体を浸す人達とか~ まあ色々珍しい風景でした。 此処は二ヶ所の海岸が有り、午前、午後に分けて、二ヶ所へ行きました。 《黒い砂》と言われる海岸では砂が黒く、蹉跌の様な砂でした。 もう一方は海草で一面覆われ、わかめの中で泳ぐ様な、ちょっと異様な感じでした。

この島では船着場近くで二泊して、翌朝、海岸線を辿り次ぎの友人の家へ。 途中、泳いだりしながら友人の家へ着いたのは午後6時でした。 ドライブ・コースは、何処までも青い空と海を分け合った海岸線からコースを替え、西部劇を思わせる乾ききった山越え~ ヴィラロンガと云うこの地方は、マカロニ・ウエスタンの撮影にも良く使われるそうです。

此処こそ正に《ゴーストタウン》その物で、行けども行けどもひと気の無い町。 ニコラが次の友人宅に電話を掛ける為、たった一軒のカフェを見つけ出すのに長時間掛かりました。道は凹凸で砂漠の様な乾いた砂埃の中、どうなる事か不安でした。

次ぎの友人は若いシシリア女性、アントワネットの実家です。 彼女の家では、お母さんの料理に舌づつみ。 毎日スパゲティやマカロニ料理でしたが、真っ赤にうれたトマトをこして作るソースが、とても美味しく食をそそるものでした。
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≪ 1977年8月 @ アントワネットのご両親と @ アグリジェント:シシリア ≫
イタリアではオードブルが、スバゲティやマカロニ等パスタで、其の後、メインは肉とか魚を食べるのです。 太陽を一杯に浴びた大きなマスカットがとても甘く、猛暑にも関らず食欲旺盛でした。 空気が乾燥している為、日本の夏より気温は高いのに、とてもしのぎ易いでした。

アントワネットの故郷に近いアグリジェントへ、ギリシャ神殿の遺跡を見に行きました。彼女の二人のお兄さんが車で案内して呉て、焼け付く太陽のもと、ひと気の無い遺跡を皆で賑やかに見学しました。 アントワネットの実家は庶民的な地域で、映画で見る風景の様に、狭い路地の左右の窓に綱を張り、水の滴る洗濯物が頭上ではためいていました。

夕方は6~7時頃から、着替えて散歩へ。 夜の社交場?? 町の通りをそぞろ歩くのです。 毎日、同じ道を同じ時間に~ そして其処で顔を合わせたご近所同士、世間話や、噂話。 情報交換でしょうか~¿? こんな小さな島の、町の人達の楽しみなのでしょう。

その前に、彼女の家の前に置かれた、日本の夕涼みの縁台の様な椅子に腰掛け、顔の大きさ位有る乾燥ひまわりの種を食べながらおしゃべり…足元には、ひまわりのかすが一杯~??

家の中は、どこも大理石やタイルを多く使った作りです。 建築の形式は横に平たく延びるより、縦に高く建てる建築が多い様です。 友人の実家とか色々な家を訪れました。 資材の豊富さが感じられました。 では又。
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by paridayori | 2016-08-27 15:09 | 風景 | Trackback | Comments(0)

夏休みの計画

1977年8月1日(月)
夏休みが始りました。 現実には、7月29日の金曜日に仕事納めとなり、30日(土)から休みに入りました。 29日の晩、垣田さんの所で夕食を馳走になり、何時もの如く話し込み、夜一時頃、送ってもらって帰宅しました。 
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それから今朝の8時まで、約二日半眠り続けました。 と言うと少々オーバーですが、その間、土曜日の昼頃と日曜日の昼頃、近所に買物に出掛けたのと、食事のみ。 それにしても約50時間は眠った事になります。 いくら寝不足とは言え、まぁ~私の様な人間は少ないでしょう…

7月11日から19日間、休みなしの早朝、残業 :コレクション最後の日は夜12時帰宅。 翌朝7時出勤。 其の後も29日迄、朝8時出勤でした。 睡眠不足ばかりでは無く、疲労も重なった為でしょう。 起きても体がだるく、何もする気になれず、只、たゞ~ 眠くだらだらとするので、思い切って眠るだけ眠っていました。
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今日、三週間ぶりに大掃除やら洗濯やら。 洗濯は、コレクションの終った日、未だ気が入って居る頃、半分やってアトリエで、アイロン掛けて来ましたが・・・

7月のコレクションは幸い後に、一ヶ月の夏休みが有るので楽です。 それにしても我々の安いお給料で、5300フラン(約30万円以上)の稼ぎをするのは、大変な事だとつくづく思いました。

将来の為にも少しは貯めて置かなければ、色々様子を見て今後の計画を立てる予定です。 今の世界情勢は何処を見ても不景気です。 この不景気を頑張り抜かないと、未だ未だ世の中、甘く有りません、厳しいです。

夏休みは前の手紙にも書いた様に、イタリアのシシリー島へ、出掛けて来るつもりです。  友人にも 『 中々機会が無いから、行ける時に行って置いたら 』 と言われ私もそう感じました。 アトリエのシシリア人は、皆とても良い人達ですし、安心して頼れる人達です。 話に因ると、とても綺麗な島の様なので~ 出不精 & 臆病者の私、重い腰を上げるのが一苦労ですが、 思い切って出掛けるつもりです。

我家の富士登山は、いかゞでしたか? おじいさんを先頭に~ご一行様のご登頂ですね。  和江さんは、ガム島へいらっしゃるのですか?やはり~ 明君の夏休みはどのくらい? お父さん、お母さんも、たまには二人で、ドライブでも楽しんで下さい。

巴里の今年の夏は曇りがちで涼しく、雨が降ったり、全く夏休みの様な気がしません。  モニックは7月、二週間の夏休み、ユーゴスラビへ旅したそうです。 フランシスは7月、三週間ギリシャへ~ 去年と同じ所です。  明日、巴里に戻って来ます。  皆の旅先からの絵葉書を見ながら、私もそろそろ旅の準備を! 今年こそは水着を買わないと~@  では又
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by paridayori | 2016-08-01 05:14 | 絵画 & 美術 | Trackback | Comments(0)
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夢を叶えた落ちこぼれの巴里修行


by paridayori
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