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巴里~今昔★70年代オートクチュール修行 @ 現代

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繊細な仕事

1972年10月24日(火)
今日、お昼休みに小包届きました、有難うございます。 私の手紙着いてますか? 海を渡るので色々有るとは
思いますが、郵便くらいはまともに着いて欲しいですネ。 今回の荷物は20日付ですから 4日間で到着。 
何より無事到着で嬉しいです。  残念なのは声の便りがなかった事。 カセットはてっきり入って居ると
思って居たので…   

先日、石蔵さんに伺ったのですが『 日本の物価の高いのには驚いた 』『 ファッション関係はもとより日本に
無い物は無い~ お金を出せば何でも手に入る 』『 新しいビルがどんどん建ち、浦島太郎の様だった 』と
話していました。 滞在中の殆どが大阪だったそうです。

前回の便りは展示会を見に行く前日だったと思いますが、続きです。 土曜日は ギィ・ラロシュ店で来春夏物の
ファッションショーを見せて頂きました。  ラピドス店とは全く違ったデザインですが、傾向は同じです。  
シックで柔かいドレッシーな感じは、パリ・オートクチュールならではの繊細な仕事。

その後行ったプレタ会場では、広い会場の至る所、日本人の多いのに驚きました。 
モード関係の買付けの方やジャーナリスト等、石蔵さんの顔なじみの業界人も多かった様です。 

日本の流行は巴里と同じ。 素晴らしいと言うか、日本企業、服飾界の商売熱心には感心します。 私には
とても入って行ける所では無さそう~ マイペースで高度な技術に挑戦しながら、仕事を楽しむオートクチュール
お金儲けとは縁遠い様です。  今週10月28日(土)に引越しします。 では又、書きます。 
繊細な仕事_b0201617_59931.jpg
≪アンティックレース使用 @オペラ観劇用*ドレス:自作≫

***********************
追記:2018年

渡仏の目的、巴里オートクチュールを目指した夢 ≪ 高度な技術に挑戦しながら仕事を愉しむ ≫
当時の手紙の様に、お金を稼ぐ目的ではなく、自己の技術を愉しむための目的だった。

其の為、テッド・ラピドュスを辞めてからは、日本企業の現地法人や、駐在事務所を独りで担当するという
業務に従事。 アトリエでは学べない仏社会に於ける会社組織全般を経験。

当初から服創りを、仕事として一生続ける気は無かった為、渡仏時の両親との滞在約束が2年、母との約束
『 帰国して直ぐお嫁に行く 』と言う事だった。 ちょっと叶わなかったが(苦笑)

好きなのは [ 素材と服創り ] デザイナーと云う職種に興味皆無。 服地に限らず素材好き、布地を観ると何を
造るとか目的無く取敢えず購入。 そんな在庫が未だ消化しきれず、陽の目👀を見るのを待っていて呉れる。
繊細な仕事_b0201617_19403200.jpg
 [ 2005年11月5日 ガラコンサート @ ウィーンオペラ座にて]

20~30年前の布地:サンローランやニナリッチ:シャネル等々のコレクションで使用した残布は、伊:英:
スイス:仏製~等々、当時の高級素材は半端ない~ 現代の素材とは比較出来ない程の高品質。 

飽きない色彩:質感~ 在庫を整理せず抱えていて良かったと安堵。 これ等、感触の良い素材は裁断したく
ないのが信条、素材中心デザインは、極シンプルで着やすく飽きない服を好む。 

自分の為、家族の為だけに最高級の技術を駆使した服を創り続けて行きたい。定年後:年金受給者になり
終身雇用と言いながら、収入の心配なしに好きな服創りを愉しめる贅沢とはこんなものかな~❤  

喜んでくれる:孫:姪:義妹:妹~ 第二の人生は、自由な時間を服創りとリフォームで満喫、現役中より多忙~ふぅぅ💦 毛糸も買い込んでスタンバイ:人生100歳と云われるが、それまでに在庫整理が出来るか心配~😔😔


by paridayori | 2011-10-24 05:16 | 自作:ファッション:小物 | Comments(0)
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夢を叶えた落ちこぼれの巴里修行


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