巴里便り~今昔★オートクチュール修行@70年代

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アトリエ解散 & 新体制

1976年9月24日(金)
皆様、お元気でお過ごしの事と存じます。 私は相変らずの毎日です。 日曜日、以前セツモードの先生だった友人宅を、訪れました。 とても気さくな方です。 今迄、御主人の仕事でブラジル在住でしたが、是からは巴里で過ごされる様です。
 
さてアトリエですが、解散となり殆ど辞めて行きました。 年配の仏女性マダム・ルシアンと伊女性のマダム・ロジナ二人は解雇される予定でしたが、ご自分から退職されました。 新体制の為、今回残ったのはシェフ:マダム・セシルとフィンランド人のモノ、私の他に仏女性のフランシーヌと計四人です。 

店の計画ではシェフとモノ、私の三人が新企画に残り、この仏女性だけ所属が決まっていませんが、サンプルの組み立てとか必要になる可能性が有る為、待機中。 新企画では型紙が専門。 プレタポルテのコレクション発表時に作った新作を、下請け工場の他、世界各国のテッド・ラピドス:ライセンス契約先に、型紙と型見本=サンプルを送るシステム。 
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≪ 2015年9月 40年前の子供服の型紙で裁断準備 ≫
今迄、この型紙が良く出来ていなかった事と、専門のアトリエが無かった為、プレタの商品が思う様に上がって来なかったので、型紙チェックも兼ねた 【 総合研究室 】 となるのです。 ラピドス店に入り、オートクチュールのアトリエで縫製からプレタへ。 そしてカットから型紙へと、少しずつですが一通りを学ぶに至っています。 

今回の企画も、長続きする期待は出来ませんが、一通り技術をマスターすれば、思い残す事は有りません。 高級プレタのアトリエになって一年半、余り頑張り過ぎた為、他の人からやきもちやかれましたが、幹部の人選で筆頭に上げられたのが私。 スピード、仕事内容、責任感その他の能力。 シェフが一番必要として呉れました。 

そして残ったのが日本人とフィンランド人 《 二人のエトランゼ 》 と言うのも皮肉ですが。 フランス人が人員整理の対象で辞めて、申し訳ないですが、色々問題を起こした張本人。 彼女達の行動が、こう言う結果を生んだのですから、仕方有りません。
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≪ 組立途中~ ≫
この意地悪な中年女性二人のお陰で、私のフランス語は随分上達しました。 最初は二人のマダムも、私の仕事を認めて呉れて居たのですが… 仕事が他の人より余りに早く終ってしまう為、シェフがアシスタント的に仕事を与えたのが気に入らなかった様です。

生地を何枚も重ねて裁断し、其れをセットにして準備をするのです。 仕事が終った人に渡し説明をする様に~とシェフから言われ説明すると、60代のルシアンは 『 自分より年下の人の説明は受けない 』 と突っぱね、追従するロジナは 『 貴女のフランス語さっぱり解らない~』 と。 是を聞いて悪いのは私のフランス語。 誰が聞いても解るフランス語を話せる様に、もっと勉強しなければ~喋れない自分が悪いのだから~と反省、勉強に拍車が掛り、大変良かったと思っています。 こんな嫌味言われなければ気付かず、下手なフランス語で、皆が解って居ると思って、自己満足していたでしょう。
  
是からは仕事の方も、例え少しの期間でもみっちり立体裁断を身に付ける様、努力をするつもりです。 偶然とは言え難問にぶつかり、それを放棄せず克服する為、頑張った甲斐があります。 アニタの所から抜け出しプレタに移って2年。 全く色々、難しい状況に見舞われた店ですが、私にとっては仕事にしても人間関係にしても、良い勉強が出来た職場だった様です。 あと一息、頑張ります。 では又。 
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≪ドレス&コート*アンサンブル出来上がり≫
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by paridayori | 2015-09-24 07:53 | 自作:ファッション:小物 | Trackback | Comments(0)
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夢を叶えた落ちこぼれの巴里修行


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